夏至の500kmライド ~東海道③ 西からの向かい風~

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夏至の500kmライド続きです

 

DAY1を終え、島田市のホテルへ到着したのは22時30分。

しかし到着したからといって、すぐに休めるわけではありません。

雨の中を一日中走ったウェア類の洗濯、泥だらけになったバイクの簡単な清掃、翌日に備えた準備をしているうちに、気が付けば深夜1時30分を回っていました。

そしてここでまた一つ失敗に気付きます。

チェーンオイルを持ってきていない。

あれだけ雨の中を走るとわかっていたのでオイルをミニボトルへ入れて用意までしていたのにbagの中に見当たりません。

まあ、今さらどうしようもありません「何とかなるだろう」と自分に言い聞かせて就寝しました。

翌朝はしっかり朝食を摂り、8時30分にスタート。

外へ出ると、前夜から続く雨。

再びレインウェアを着込み、DAY2が始まりました。

ペダルを踏み出してすぐに感じるのは、昨日までの疲労とそして何より、お尻が痛い。脚も重い。

そんな状態で静岡空港方面へ向けてヒルクライム開始。

昨日の箱根ほどではないものの、疲れた身体には十分応えますが雨の中を黙々と登り続けました。

10:40 セブンイレブン袋井愛野東店 242km

ここでようやく雨が上がります。

迷わずレインウェアを脱ぎました。

濡れたジャケットを脱いだ瞬間「やっと身体が軽くなった」そんな感覚。

もちろん疲れとお尻の痛みはそのままですが、それでも気持ちはかなり楽になります。

しかし、天気が回復すると今度は別の敵が現れました、暑さです。

気温はみるみる上昇し、30℃以上まで到達。

さらに西から吹く4〜5mほどの向かい風。

これが本当に厄介でした。

ペダルを踏んでも踏んでも進まない。

巡航しているつもりなのに速度が伸びない。

サイコン見るといつもの心拍の数値とスピードがまったく一致しないのです。

まるで東海地方に「来るな」と押し戻されているような感覚でした。

「なんか来ちゃいけないの?」その時はそう思ってしまいましたが、あとで原因がわかりました。

12:45 セブンイレブン浜松東若林店 272km

なかなか進まない理由がもう一つ見つかりました。

リア付近から「シュシュシュシュシュ・・・」と何かが擦れる音がしています。

停車して確認すると、ディスクブレーキの片側パッドがローターに接触していました。

「そりゃ進まないわけだ(笑)」

向かい風だけでなく、ブレーキを引きずりながら走っていたのです。

また自転車店を探して見てもらうことも考えましたが、飛び込みで訪問してもショップさんには当然予定があります。

すぐに対応していただこうなんて我がままが通る保証もありません。

今回は自分で応急処置だけ行い、とりあえず走れる状態にして再スタートしました。

それからも西へ、ただひたすらペダルを回します。

しかし、紫外線・向かい風・昨日からの疲労とダメ押しのブレーキローターへの干渉。

これらがじわじわと積み重なり、気力がどんどん削られていきました。

14:00 ローソン湖西新居町店 284km

ついに完全に諦めモード。補給を取りながら「今日はもう無理だな・・・」そんな気持ちになりました。

そこでXに「頑張って豊橋まで行って輪行します」と投稿。

本当に限界だったのです。

湖西のセブンイレブン 晴天すぎる・強風すぎる

それでも休憩を終え、何とか豊橋を目指します。

相変わらず向かい風は続いていましたが、豊橋へ近づくにつれて進路がやや北西寄りになったことで、風の影響が少し弱まったように感じました。

さらに日も傾き始めます。

暑さが和らいだことで、ほんの少しだけ気力が戻ってきました。

そして人間とは不思議なものです。

豊橋へ到着すると、

「せっかくだから岡崎までは行こう。」となります。

岡崎まで来ると、

「名古屋に少しでも近づきたい。」となります。

ロングライドあるあるです。

19:00 ローソン安城尾崎店 346km

気付けばここまで来ていました、既に日没。

しかし昨日の経験から、「夜でも走れる」という妙な自信が芽生えていました。

今日中にホテルまで辿り着く覚悟さえあれば、名古屋までは行ける。

得意のどんぶり勘定を始めます。

21:20 セブンイレブン名古屋六田一丁目店 370km

ここで休憩していると、若い子たちがサッカー日本代表のユニフォームを着て盛り上がっています。

話を聞いているうちに、日本代表がチュニジア戦に勝利したことを知りました。

’98のフランスワールドカップへ観戦に行った経験を持つ私には嬉しい・・・ロングライド中は、こういう小さな出来事もモチベーションになります。

しかし、その直後ホテルから電話が。

「24時で入口の鍵を閉めますので、お急ぎください。」

・・・。

マジか。

ホテルまでは残り約30km。

普段なら流しても90分程度の距離です。

しかし、この日の自分は既に370km近く走っています。

正直、間に合うかどうか、途中何かのトラブルがあったらアウトです。

それでも行くしかない。

深夜の名古屋市内を横断します。

国道1号は自転車で走りにくい区間が多いため、事前に調べていた旧東海道ルートへ。

途中、大きな橋では歩行者通路へ回らなければならない箇所もありましたが、予習していたおかげで迷うことなく通過できました。

こういう時、事前調査は本当に大事です(昨夜の件は置いといてw)

何本もの大きな橋を越え、ついに三重県桑名市へ。ホテルまで残り数キロ。

時計ばかり気になります。

23時40分。

23時45分。

そして――

23:50 ホテル到着

間に合った。

本当にギリギリでした。

DAY2終了

走行距離:407km

向かい風に苦しめられ、

ブレーキトラブルに悩まされ、

何度も諦めかけた一日。

それでも結果的には、想定を大きく超えて三重県まで辿り着くことができました。

「もう走りたくない」

と何度も思ったはずなのに、不思議なことに翌朝にはまた自転車に跨る準備をしているのです。

ロングライドとは、つくづく不思議な遊びだと思います。

DAY3へ続く。

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